秋田市 水上歯科医院の歯周治療専門サイトです。現代の歯周病治療についてご説明いたします。

水上歯科医院 歯周病サイト

歯周治療はすべての基本です。

現代の歯周病治療

  • 補綴環境の改善
  • 失われた歯周組織の再生
  • メインテナンスしやすい歯周環境の構築
  • 審美性の改善

現代の歯周治療の目的としては、歯石除去を含めた疾患の進行阻止に加えて上記の4項目が当てはまると考えます。これらを具体的に実践していくためには、次のような治療を有機的に組み合わせていく必要があります。

  • 歯周形成外科
  • 歯周組織再生療法
  • 歯列矯正治療
  • インプラント治療

これらの治療方法を有機的に組み合わせることが、歯科医療の質の向上につながり、歯周治療を含めた、患者さんの口腔内の安定、ひいては 全身的な健康の回復に貢献すると考えます。 引き続き、具体的な症例を呈示いたします。


歯周形成外科療法1

  • 歯周形成外科療法 初診時

    歯周形成外科療法 ①
    初診時

    初診時右上臼歯部の口腔内所見です。
    右上6番頬側は著しい歯肉退縮、付着歯肉の喪失を示し、患者さんはブラッシング時の疼痛を訴えていました。 患者さんの主訴解決のためには付着歯肉の再獲得が必要になります。

  • 歯周形成外科療法 遊離歯肉におけるBiological ratio

    歯周形成外科療法 ②
    遊離歯肉におけるBiological ratio

    左の図はウェインストローム先生が示した遊離歯肉におけるバイオロジカルレシオです。歯肉の幅と高さの関係は、1:1.5になることを示しています。すなわち歯肉の高さが必要な場合にはまず歯肉の厚みを確保することがポイントになります。本症例の場合、上皮下結合組織移植を適用することにしました。
    (榎本紘昭先生著:究極のインプラント審美より引用改変)

  • 歯周形成外科療法 上皮下結合組織移植

    歯周形成外科療法 ③
    上皮下結合組織移植

    頬側フラップを翻展したところ頬側の骨壁は存在せず、根分岐部まで骨破壊が及んでいることが観察されました。 口蓋側から採取した結合組織の移植を行いました。

  • 歯周形成外科療法 術後経過

    歯周形成外科療法 ④
    術後経過

    頬側歯肉の幅を確保したことで歯肉の高さが獲得されました。

  • 歯周形成外科療法 術後経過:1年8ヶ月

    歯周形成外科療法 ⑤
    術後経過:1年8ヶ月

    歯周形成外科時、そして1年8か月後、経過観察時の所見です。

  • 歯周形成外科療法 術後経過:8年10ヶ月

    歯周形成外科療法 ⑥
    術後経過:8年10ヶ月

    引き続き術後8年10か月、2013年8月時点の口腔内所見です。右上6番頬側の辺縁歯肉の高さは維持されています。

  • 歯周形成外科療法 同時期のCT画像

    歯周形成外科療法 ⑦
    同時期のCT画像

    右上6番頬側辺縁骨の高さも回復しており、初診時に認められた根分岐部周囲も骨再生を起こしているものと診断いたしました。


歯周形成外科療法2

  • 歯周形成外科療法 初診時

    歯周形成外科療法 ①
    初診時

    根尖側移動術を行った症例です。患者さんは歯牙欠損による咀嚼障害を主訴として来院された46歳の女性です。 本症例では右下7番欠損部に対して左下8番(親不知)の自家歯牙移植を行いました。 術前のX線所見では6番遠心に歯肉縁下齲蝕を認めます。

  • 歯周形成外科療法自家歯牙移植術

    歯周形成外科療法 ②
    自家歯牙移植術

    歯牙移植後に1ヶ月、固定を行いました。

  • 歯周形成外科療法 根尖側移動術

    歯周形成外科療法 ③
    根尖側移動術

    左に提示した口腔内所見はメタルプロビジョナル(金属製の仮歯)装着時のものですが、歯牙移植部位は歯牙欠損部位であった為、付着歯肉量が不足しています。 又、6番遠心側に認められる歯肉縁下齲蝕に対応する為、根尖側移動術を行うことにしました。

  • 歯周形成外科療法 全層弁剥離・部分層弁剥離

    歯周形成外科療法 ④
    全層弁剥離・部分層弁剥離

    歯肉溝切開を行った後に、6番遠心側に対しては骨切除を行う必要があった為、全層弁剥離でアプローチを行い 根尖側方向に対しては部分層弁剥離を行って、術後の付着歯肉量の増大を図りました。

  • 歯周形成外科療法 術前と術後の頬側面観

    歯周形成外科療法 ⑦
    術前と術後の頬側面観

    術前および術後の頬側面観です。術後において十分な付着歯肉量が確保されていることが観察されます。


歯周形成外科(可動粘膜部への対応)

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)初診

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ①
    初診

    右下ブリッジダミー部の清掃困難を主訴に来院された患者さんです。 ブリッジダミー部は可動粘膜上に位置するため、ブラッシング時に疼痛を生じ、うまく磨けない状態でした。この部分を不動粘膜に変える必要があるため、遊離歯肉移植術を適用することにしました。

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)遊離歯肉移植片の術後収縮(文献)

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ②
    遊離歯肉移植片の術後収縮(文献)

    遊離歯肉移植の場合、術後の移植片が収縮することが知られています。

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)遊離歯肉移植片の術後収縮(文献)

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ③
    遊離歯肉移植片の術後収縮(文献)

    また移植片を設置する場合には、骨面上に設置することも大切なポイントになります。

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)遊離歯肉移植術 1回目

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ④
    遊離歯肉移植術 1回目

    十分な厚みと幅を持った移植片の採取を行いました。

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)First Free Gingival Graft

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ⑤
    First Free Gingival Graft

    移植後は良好な治癒を示しましたが、欠損部の骨量の改善は行えないため、骨誘導再生法による骨量の増加を図ることにしました。

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)骨誘導再生法 (GBR)

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ⑥
    骨誘導再生法 (GBR)

    骨の陥凹部にチタン強化型非吸収性メンブレンを併用した骨誘導再生術(GBR)を適用しました。

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)遊離歯肉移植術 2回目

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ⑦
    遊離歯肉移植術 2回目

    骨誘導再生後、2度目の遊離歯肉移植術を行って、欠損部粘膜の厚みの改善を行いました。

  • 歯周形成外科(可動粘膜部への対応)術後経過:9年

    歯周形成外科(可動粘膜部への対応) ⑧
    術後経過:9年

    上は術前、下は術後9年経過時点の口腔内所見です。ブリッジダミー部は骨の裏打ちがある不動粘膜上に位置しているため、患者さんによる良好なブラッシングが維持されています。


歯周組織再生療法

  • 歯周組織再生療法 初診

    歯周組織再生療法 ①
    初診

    垂直性骨縁下欠損を生じている場合にはブラッシングや通常のスケーリング等では病態の改善は期待できません。患者さんの初期治療終了時のX線所見ならびにプロービングチャートです。 左下6番近心側において垂直性骨縁下欠損が観察されたところから、同部に対しては歯周組織再生療法を適用しました。

  • 歯周組織再生療法

    歯周組織再生療法 ②

    歯肉弁を翻転すると左下6番近心側に二壁性骨縁下欠損、歯間部クレーターの存在が確認されました。骨欠損の入り口は狭い状態にあり、確実な創面閉鎖が可能であると判断し 同部に対しては骨移植材ならびに吸収性メンブレンを用いました。

  • 歯周組織再生療法 術後経過:10年

    歯周組織再生療法 ③
    術後経過:1年2ヶ月

    X 線写真はGTR術後1年2ヶ月のものです。この時点で左下6番近心側に残った浅い骨縁下欠損の除去を兼ねてリエントリーを行いました。

  • 歯周組織再生療法 術後経過:10年

    歯周組織再生療法 ③
    術後経過:10年

    術後10年時点のX線所見では左下6番近心の骨縁下欠損は改善しており歯槽硬線も明瞭化していることが観察されます。

  • 歯周組織再生療法 術後経過:10年

    歯周組織再生療法 ④
    術後経過:10年

    左下6番近心側は問題ないですが、歯周治療の目的の一つであるメインテナンスしやすい環境の構築という観点からは 左下6番遠心と7番近心の歯根近接は問題といえるでしょう。そこで同部に対しては限局矯正を適用し歯根近接の問題を解決した後に、歯冠再修復を行うことにしました。

  • 歯周組織再生療法 術後経過:10年

    歯周組織再生療法 ⑤
    術後経過:10年

    左下6番と7番の歯根近接改善のため7番に対してアップライトスプリングの装着を行いました。

  • 歯周組織再生療法 術後経過:10年

    歯周組織再生療法 ⑥
    術後経過:10年

    順次7番の歯軸が整直してきました。

  • 歯周組織再生療法 術後経過:10年

    歯周組織再生療法 ⑦
    術後経過:10年

    歯軸改善が図られたのちに、歯冠修復処置を行いました。

  • 歯周組織再生療法 術後経過:11年

    歯周組織再生療法 ⑧
    術後経過:11年

    上のX線所見と下のX線所見を比較すると大臼歯の歯根間の骨量が全く違うことがわかります。下の状態のほうが歯周組織にとっては有利な状況であるといえます。


審美性の改善

  • 審美性の改善 初診

    審美性の改善 ①
    初診

    審美性の改善も歯周治療な重要な目的の一つです。この患者さんは上顎前歯のブリッジ部分の色調と形態不良ならびに、息が漏れることを主訴に来院されました。

  • 審美性の改善 治療の方向性

    審美性の改善 ②
    治療の方向性

    上顎前歯部のブリッジを撤去し、プロビジョナル(仮歯)修復に置き換えるとともに、欠損部の顎堤粘膜の厚みを計測しました。 結果、オベイドポンティックテクニックを適用できると判断し、欠損部粘膜形態の改善を図ることにしました。

  • 審美性の改善 術中

    審美性の改善 ③
    術中

    ポンティック基底面の形態を変えることで、粘膜面形態を変えていきました。

  • 審美性の改善 結果

    審美性の改善 ④
    結果

    結果、欠損部を含めた歯頸線の整合性が図れました。

  • 審美性の改善 術後

    審美性の改善 ⑤
    術後

    上は術前、下はメインテナンス時の口腔内所見です。形態、色調とも良好に維持され、術前に認められた息漏れもありません。歯周組織を適切に扱えば、審美性の改善にも寄与することになります。


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