秋田市 水上歯科医院の歯周治療専門サイトです。歯周病治療の目的についてご説明いたします。

水上歯科医院 歯周病サイト

歯周治療はすべての基本です。

歯周治療の目的

  • 疾患の進行を阻止
  • 補綴環境の改善
  • 失われた歯周組織の再生
  • メインテナンスしやすい歯周環境の構築
  • 審美性の改善

歯周治療の目的としては大きく分けて上記の5項目になると考えます。疾患の進行を阻止することは、従来からの歯周治療の目的でありその基本中の基本は、歯石の除去にあります。 ここで、歯周治療が上手く行かない場合について考えてみましょう。


歯周治療が失敗する5つの原因

  • 歯肉縁下歯石がとれていない。
  • 根分岐部病変の存在。
  • 歯根面のグルーブ、歯根近接、歯列不正などメンテナンスしにくい形態。
  • 深い歯周ポケットがあり,患者さんが外科処置を拒否している場合。特に歯肉の厚い患者では危険。
  • 歯周疾患の見逃し。術後7~8年で新たな病変を示す。辺縁骨に吸収像があると5~7年で大きな骨吸収を起こす。

上記のうち、一番多いのが歯肉縁下歯石の取り残しです。歯石は歯周病原菌の棲み家であり、これを如何に適切に除去できるかが、その後の歯周病の治癒、安定にとって非常に重要になります。 そして、歯周外科なしでの歯肉縁下歯石の除去には限界が存在するのも事実です。


歯肉縁下歯石除去の限界(文献)1

目的
SC/RPで、大臼歯歯肉縁下の歯根面沈着物を完全に除去できるか否か
方法
歯周ポケットの深さ 平均6.22mm
平均所要時間(1歯 上顎39分 下顎 35分)
結果
完全除去できた歯周ポケットの深さ 平均3.73mm
4mm以上では1歯もなし 

Stambaugh R,Dragoo M,Smith D,Galasali L,
The limits of subgingival scaling.Int JPriodont Rest Dent,1(5):30-41,1981

これはスタンバーグ先生の論文ですが、エキスパートの歯科衛生士が、1本の歯に40分近い時間をかけても4ミリ以上では必ず取り残しがあると考えた方が妥当だと思います。 もっとも現在では超音波チップの様々なバリエーションの登場により、この数値は改善しているものと推察されます。


歯肉縁下歯石除去の限界(文献)2

目的
深い歯周ポケットのどの程度の深さまで歯石除去が完全に出来るか
方法
深い歯周ポケットを有する抜歯予定歯に徹底したSC/RPを行い、完全に歯石除去できなかった歯面の全歯面に対する割合を調査
結果
不完全除去率
3mm以内・・・17%
3~5mm・・・61%
5mm以上・・・89%

Waerhang J: Healing of the dento-erithelial junction following subgingival
plaque contral.As observed on extracted teeth. JPriodontol. 49:119-134,1978

こちらはウエハーグ先生の論文ですが、3ミリ以上の歯周ポケットの場合、61%以上が取り残しがあるということは注目に値すると思います。 歯周疾患を診断する際に4mm以上は中等度に分類されることを、常に念頭に置いておく必要があると思います。


   

歯肉縁下歯石が取れていない

歯肉縁下歯石が取れていない

他院から転医されてきた患者さんの、当院初診時の状態です。下顎前歯部の支持骨破壊が根尖を越えた部分にまで及んでおり、抜歯処置にいたりました。
抜歯した歯の歯根周囲には多量の歯石沈着が観察さました。


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